和・倶楽部 文楽鑑賞&セミナー “基本を学ぼう、文楽鑑賞”
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<ご報告>
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<ご案内>
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毎回大好評の文楽鑑賞会、2月公演の募集を行います。
今回は“基本を学ぼう、文楽鑑賞”と称していつもお世話になっているイヤホンガイドの解説者松下かおりさんのセミナーを実施し、その後今年文化功労者を受賞された人間国宝の太夫、竹本住大夫師匠による、近末門左衛門の世話物の名作“心中天網島”、題名は天網島時雨炬燵(てんのあみじましぐれのこたつ)を観劇します。
<今回の作品> <文楽とは> は後述します。
何回も書いていますが、文楽公演は東京では大人気、プラチナチケットです。
そして和・倶楽部は単に皆さんで観劇する会ではなく、少しでも理解して頂き、楽しんで頂くべく、初心者に優しいセミナー付きの文楽鑑賞の会です。
過去にも人形セミナー、三味線セミナー、大夫セミナー、衣裳係、床山さん、首(かしら)係・・様々な方から初心者向けの内容でセミナーを実施していますが、文楽とはこういうものか、なるほど、益々楽しくなった、という話を聞いています。
どうぞ貴重な機会をお仲間と一緒にご堪能下さい。
12月の和・倶楽部でも初めて文楽をご覧になった方が何人もいらっしゃいましたが、観終わった後の驚きの表情、瞳の輝きはものすごいのがあります。
ご覧になったことのない方、ぜひともこの機会にご一緒しましょう。
このメールの最後に2006年の開催予定日をつけておきますので、ご予定下さい。
(別メールで予約を承ります)
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<実施概要>
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●日時 2月12日(日)
15:30(予定) “基本を学ぼう、文楽鑑賞” ゲスト:松下かおりさん
17:00 開演
20:00 終演予定
●公演内容
「天網島時雨炬燵」(てんのあみじましぐれのこたつ)
北新地河庄の段
天満紙屋内の段
道行名残の橋尽し
●会費 ギリークラブ会員、9,000円 ビジター 11,000円
会費に含まれるもの。(観劇チケット、プログラム、謝礼分担金など)
●募集人数:40名限定。
今回も大変な人気だそうです。どうぞお早めにお申込み下さい。
●会場 国立劇場小劇場(半蔵門)
(国立劇場への行き方)
http://www.ntj.jac.go.jp/gekijyo/kan1.html
【申込みフォーム】 (不参加の場合は返信不要です)
ギリークラブ事務局 渡辺幸裕行き
●2月12日の和・倶楽部 文楽鑑賞&セミナーに 参加
ご氏名:
電子メールアドレス:
携帯電話番号: (←当日連絡用です。必ずご記入下さい)
携帯メールアドレス: (←当日連絡用です。必ずご記入下さい)
○同伴者 無し 有り( 様)←何れか選んで下さい。
○ギリークラブ入会状況(既会員・今回入会・ビジター参加)←何れか選んで下さい。
※分からない場合はお問い合わせ下さい。
○終演後の懇親会参加: 希望 or 不参加 ←何れか選んで下さい。
懇親会の開催は未定ですが、可能ならば企画したいと思っています。
※ギリークラブメンバーになるには・・・
会の主旨を理解して終身会費10,000円をお支払い下さい。
年間通信費が5,000円ですので初回参加時に今回会費の他に15,000円必要です。
※ギリークラブの詳細はサイトをご覧下さい。
http://www.gillie.co.jp/g_club/index.shtml
※チケットは当日劇場前渡し、参加費は銀行振込を考えています。
※チケット入手が困難な公演です。申込み後のキャンセルできません。
参加不可能になった場合は代理の方を立てて下さい。
(参考)文楽を知るためのサイト
○日本芸術文化振興会(国立劇場)
http://www.ntj.jac.go.jp/
○文楽協会
http://www.bunraku.or.jp/japanese.html
○人形浄瑠璃 文楽
http://www.lares.dti.ne.jp/~bunraku/index.html
○文楽への誘い
http://www2.ntj.jac.go.jp/unesco/bunraku/jp/
○文化デジタルライブラリー (文楽)
http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/
○咲甫.com
http://www.sakiho.com/
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<<今回の作品>>「天網島時雨炬燵」(てんのあみじましぐれのこたつ)
(文楽ハンドブック改訂版 藤田洋編 三省堂より)
近松門左衛門作、享保5年(1720年)大阪竹本座初演。
その年、大阪網島の大長寺で紙屋治兵衛と曽根崎新地の遊女紀伊国屋小春が心中するという事件があった。事件の実際は不詳であるが、近松が本作に仕組んだあと、近松半治・竹田文吉合作『心中紙屋治兵衛』が安永7年(1778年)に書かれ、さらに数多くの浄瑠璃、読本が生まれた。そのあと、文化年間(1804〜18)に『増補紙屋治兵衛時雨炬燵(しぐれのこたつ)』がつくられ、これが今日の形式に近く、『時雨炬燵』の題で上演されている。
【あらすじ】
曽根崎新地の茶屋河庄の座敷。紀伊国屋抱えの小春は、3年越しに紙屋の治兵衛となじんでいる。その小春を指名して侍が登場する。治兵衛と張り合う太兵衛は、侍を治兵衛と間違い、逆に侍に脅される。客とむつまじく語る小春に嫉妬した治兵衛が、格子先から刀を突っ込むが、取り押さえられて顔を見合すと、侍は兄の粉屋孫右衛門(まごえもん)の変装だった。治兵衛は、親身の意見に小春と別れる事を承知し、小春から起請(きしょう)を取り戻して帰る。その起請のなかに、治兵衛の女房おさんから小春にあてた一通の手紙があった。
孫右衛門は、小春の身請けの噂を聞き、相手が太兵衛とわかったので、小春との縁切りの証文をとりあげる。おさんは、小春の愛想づかしは自分が手紙をやって頼んだのだからと治兵衛に打ち明け、小春が死ぬつもりなのを推察し、身請けしようと有金残らず用意して、衣類も質におこうと出かけようとする。そこへ父五左衛門が来て、おさんを無理に離別させて連れ帰ってしまう。
大和屋で小春としめしあわせた治兵衛は、夜更けに店を出た。孫右衛門は子供を丁稚に背負わせて治兵衛を探す。その後ろ姿を拝んだ治兵衛は、小春ともども。蜆川(しじみかわ)から数多くの橋を渡って網島の大長寺にたどり着く。明け方も間近い。二人は髪を切り、おさんに義理を立て、治兵衛が小春を刺し、自分は桶の上に首を吊って、別々の所で最期をとげた。
【見どころ】
近松の世話物のなかでも傑作と高く評価されている。愛と義理のしがらみがよく描かれているためであろう。文章もすぐれており、道行は「走り書、謡の手本は近衛流」の書き出しで、大阪の橋を読み込んだ「名残の橋づくし」は名文として知られている。10月十五夜の月夜に、小春治兵衛は硯川に沿って大阪の橋を次々と渡り、心中場の大長寺へと急ぐ。当時の大阪は市中縦横に橋が架けられていた川の町であった。
上の巻の「河庄」は歌舞伎では中村雁治郎が近松座で原作通りの走り出る治兵衛をみせたが、ふつうは「魂ぬけてとぼとぼうかうか」と放心状態で出るのが上方和事の代表になっている。和事は喜劇味と表裏一体のおもしろさがあるが、文楽のほうでは浮き立つ廓(くるわ)の喧騒の空白帯に治兵衛がふらふらとあらわれる。人形には和事味のじゃらじゃらした味感はなく、近松作品のもつ文学性が男の未練を色濃く出しているが、歌舞伎同様に文学性ばかりでは舞台化しにくいようで、幕末にかけて、改作、改曲は行われている。
中の巻、治兵衛住家の「炬燵」の冒頭で、おさんが、治兵衛をなじる文句もよく知られている。また小春を殺しては義理が立たぬと身請けしようとするくだりの着物づくしが、その心情をよくあらわしている。小春を女房にして、自分は子供の乳母か飯炊きになるというおさんの気持は、「義理」が理解されないとわかりにくいかもしれない。この場も改曲された。
「大和屋」では十五夜の寒夜の情景がせつない。そして道行から心中場へとすすむ。小春を刺し、治兵衛は縊死(いし)する。これも同じ場所で死んではおさんへの義理が立たないという、町人の倫理に裏づけられている。何よりも喜怒哀楽の感情が、大阪の町人の倫理とのはざまで増幅されて名作ドラマにつくられているのである。
※なお、12月にセミナーをして頂いた豊竹咲甫大夫さんの著書『豊竹咲甫大夫と文楽へ行こう』の中にも、この作品や小春、おさんの心情に関しての素晴らしい文章が書かれています。ご参照下さい。
<<文楽とは>>
文楽は世界文化遺産にも登録されている、日本の誇る芸能芸能の一つです。
人形浄瑠璃文楽座というのが正式な名称ですが、通称文楽と呼ばれていますので和・倶楽部も文楽の会と称しています。
ストーリーテラーとして義太夫節を語る大夫(たゆう)、全ての情景を太棹の三味線とバチ一つで描写する三味線弾き、1体の人形を主遣い、左遣い、足遣いの3人であやつり、あたかも人間のような表情としぐさで人を魅了する人形遣い、その3者(三業)が絶妙に調和して作り出す総合芸術です。
350年ほど前に竹本義太夫と近松門左衛門という二人の天才が大阪に現れ(竹本座創設は1684年(貞享元年)、近松作品の『曽根崎心中』が大当たりしたのが1703年(元禄16年)です。
江戸時代における時代劇が『時代物』、現代劇が『世話物』と呼ばれ、それぞれに見どころのある作品が多く、文楽が初演で評判になり次いで役者芝居である歌舞伎に移植されるほど作品(狂言と呼びます)も多いのです。
人形に託して人間の奥底を拡大して見せてくれる作品が多く、江戸時代の日本人の忠義、義理、人情、愛憎、といった人間的葛藤をもたらす悲喜劇に涙したり、憤慨したり、感心したり、とても人形劇とは思えない内容です。
初心者はまず舞台上の人形に目が行きます。娘は本物の女性より綺麗(済みません!)ですし、侍、町人、それぞれのしぐさから当日の世相や価値観、そして今も変わらない人情が伝わってきます。
人形遣いのメイン(主遣い)は顔を出しているのに、物語が佳境に入ると、、、顔が、姿が消えてしまうのです。人形だけしか見えなくなってきます。
ふと気がつくと、『あ、人間国宝の人の顔を消してしまったぁ』という事になるのですが、人形が人間になり・・・そしてその物語に入り込み・・・気がついてみると涙を流している自分がいたりするのです。
舞台右手に盆と呼ばれる太夫と三味線が座る場所があります。
何といっても文楽は太夫が中心、人形セミナーで桐竹勘十郎さんが「太夫がへたくそだと人形は滅茶苦茶になります・・・」とおっしゃっていましたが、それだけ重要な中心人物です。そしてその張り切りようは物凄いです。汗をだらだら流して、情景を、1人何人もの登場実分の台詞を語り分けます。
その横で静かに座っているように見える三味線、これは決して伴奏ではありません。太棹の三味線(三味線には太棹、中棹、細棹という3つの大きさがあります)を駆使して、音楽というより情景を奏でます。そして、時に太夫をリードする役割もします。
そのような三者が繰り広げる人間ドラマが文楽です。文楽を知るには多くの書籍やサイトがありますが、毎回のセミナーで皆さんが口をそろえておっしゃる事があります。
「文楽は娯楽です。まずは楽しんで下さい。」
そうです、まずは楽しみましょう。
但し、あるちょっとしたルールを知り、工夫をした方がより楽しめることの事実です。
決してオタクにならず、自分が楽しむための学習の場、初心者同士が語り合える場として、和・倶楽部・文楽編を企画しています。
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「日本人に生まれたことを喜びたい。」 それが『和・倶楽部』の考えです。
多くの方が自国の文化に直接触れ、自らの感性を研ぎ澄ませると共にビジネスに、役立てて頂きたいと思っています。
気になっていてもなかなか自ら手配して見に行くことがおっくう、日本文化とはそういうものでありませんか?
同じく日本文化初心者の渡辺が、皆様に成り代わってこういう機会をアレンジいたしますので、どうぞお気楽に参加して下さい。もちろんお一人でも結構です。
ご一緒に体験しませんか?こんなに素晴らしい事が日本にはあります。
国立劇場さんはじめ、色々な方が我々の活動に注目し協力していただいています。
和・倶楽部と称していますが、ギリークラブ活動の一環、そしてギリークラブは決して無理に入会されなくて結構ですし、初めての方はまずはビジターでのご参加をお勧めします。
その後継続参加したいと思われた時にご入会という手順で考えていますので、決して無理をなさいませんように。もちろん、ずっとビジターでも結構です。
(但し、参加はメンバー優先になることだけはご理解ください。)
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<<2006年 和・倶楽部 文楽鑑賞日(東京国立劇場)>>
● 2月12日(日) 今回案内
● 5月20日(土) 演目未定
● 9月16日(土) 〃
● 12月16日(土) 〃
※大阪文楽劇場観劇ツアーも企画しますが、実現の折にご連絡します。
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