<GILLIE>株式会社ギリー
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GILLIE CLUB

和・倶楽部 1月大阪文楽

<ご報告>

   

<ご案内>

大阪文楽劇場での観賞シリーズ、2008年も実施しますよ。来年はちょっと趣向を変えて実施していきます。

まず、今回はお正月だからこその初春文楽公演と京料理です。東京からの方、土曜の朝ちょっと早起きでつらいかもしれませんが、まずは11:00開演の舞台をみましょう。いかにもお正月らしい舞台です。

終演後京都に移動します。私が懇意にしている京料理の名店「木乃婦」三代目、高橋拓児氏に料理をお願いしてあります。

高橋氏から京料理、京都のお正月の話をお聞きし、美味しい料理での新年食事会at京都です。(参加は自由ですが、貴重な機会かと思います。)

宿泊は自由ですから、大阪に帰っても良いですし、京都に泊まっても結構です。もちろん関西在住の方はどうぞご帰宅下さい。

翌日は朝ゆっくり、場合によっては今回の出し物、「祇園祭礼信仰記」の舞台、金閣寺などに行っても良いですし、それはまあご自由に決めてください。

文楽のプログラムは14:30の人形衣装セミナーからです。大阪の文楽劇場に行くからこそ見られる、人形衣装の数々、仲原圭太氏に色々伺います。

その後、人形遣い吉田幸助氏の案内で舞台見学です。本番直前の舞台が出来上がったところで、ちょこっと見せていただきますが、なかなか興味深いですよ。

そして文楽は第二部「国性爺合戦」を見ます。近松門左衛門の名作、文楽の良さが分かる作品です。

今回は翌日が祝日なので、日曜日の夜にも予定を入れますが、終演後は技芸員のかたを囲む食事会です。これは参加自由です。新年の2日間、文楽でご一緒しませんか?

文楽は単なる人形劇ではありません。小さな劇場で太夫の義太夫節を聞きながら作品に没頭する、全ての情景をばちで表現する三味線、三人で一体の人形を操る人形遣い、多くの人が一つの作品の完成に参加している、日本の芸能です。

ここ数年、文楽の方々とお付き合いさせていただき、有難いことにとても懇意にさせて頂いておりますので、今回のような無理も聞いて頂き、充実したギリークラブが出来ます。

関西在住で、ご覧になったことのない方、長く観て居ない方は、ぜひこの機会に参加され、同じ体験をされた良いお仲間にも出会って下さい。ギリークラブは人と人が出会う場、交流会ですので、この場で同好の方との良い関係が出来ることを願っています。

東京では舞台見学はなかなか出来ないといわれています。この貴重なチャンスをどうぞご活用下さい。

1日のみの参加も可能です。「木乃婦」京料理の会のみへの参加もOKですが、文楽参加の方が優先になりますのでご了解ください。

奮ってのご参加お待ちしています。

<実施概要>

●和・倶楽部 文楽観賞会
●日時1月12日(土)
11:00 初春文楽公演
・七福神宝の入舩
・祇園祭礼信仰記
 金閣寺の段
 爪先鼠の段
・傾城恋飛脚
 新口村の段
15:10 終演・解散

19:00 京都「木乃婦」で京料理の会(希望者・別会費)
    三代目高橋拓児氏による「京のお正月と京料理」のお話あり。
21:30 解散

1月13日(日)
14:30 人形衣装セミナー
15:15 舞台見学(案内・人形遣い吉田幸助氏)
16:00 文楽公演開始
・国性爺合戦
 平戸浜伝いより唐土船の段
 千里が竹虎狩りの段
 楼門の段
 甘輝館の段
 紅流しより獅子が城の段
19:45 終演
終演後、技芸員の方との夕食会(希望者のみ、別会費)

この日の第一部公演観劇ご希望の方、翌日(14日・祝日)の公演チケット希望の方は斡旋します。ご要望お聞かせください。

※このページの最後に公演内容があります。

●会費
・1月12日〜13日 2日間通しで文楽参加の方
 ギリークラブ会員、15,000円 ビジター17,000円
・1日のみ参加の方 ギリークラブ会員、8,000円 ビジター9,000円
 ※会費に含まれるもの。
 (観劇チケット代、プログラム代、セミナー謝礼分担金など)
・京都・木乃婦で京料理、お一人16,000円(お酒1杯付き)
・13日の食事代は当日清算になります。

●募集人数:10名を想定 最大15名で実施

●会場 国立文楽劇場 大阪市中央区日本橋1-12-10 06-6212-5746

<参考>文楽を知るためのサイト

●日本芸術文化振興会(国立劇場)
http://www.ntj.jac.go.jp/
●国立文楽劇場
http://www.ntj.jac.go.jp/bunraku/index.html
●文楽協会
http://www.bunraku.or.jp/japanese.html
●人形浄瑠璃 文楽
http://www.lares.dti.ne.jp/~bunraku/index.html
●文楽への誘い
http://www2.ntj.jac.go.jp/unesco/bunraku/jp/
●文化デジタルライブラリー(文楽)
http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/
●BUNRAKU MOJIHISADAYU'sPAGE(竹本文字久大夫)
http://www002.upp.so-net.ne.jp/bunraku/c1.htm
●Sakiho.Com(豊竹咲浦大夫)
http://www.sakiho.com/Japanese/
●あやつられ文楽鑑賞(三浦しをんさんのエッセー)
http://www.poplarbeech.com/bunraku/bunraku_040501.html
●関西の伝統芸能の歴史 人形浄瑠璃の歴史と特色
http://www.kippo.or.jp/culture/geinou/rekishi/joruri/main.html

<< 今回鑑賞作品  文楽劇場パンフより >>

12日に鑑賞する作品

◆◆第1部 (11:00開演)◆◆
●七福神宝の入舩(しちふくじんたからのいりふね)

 宝船に乗り込んだ七福神たちが宴席に興じ、芸達者な神々はそれぞれに得意な芸、意外な一面を披露します。福徳を授ける神々が、琴、胡弓といった楽器を奏で競う様が、商都大阪の初春を賑やかに飾ります。

●祇園祭礼信仰記(ぎおんさいれいしんこうき)
金閣寺の段 爪先鼠の段

 戦国時代の勢力争いの中、天下を望む松永大膳と此下藤吉(木下藤吉郎後に豊臣秀吉)の知恵比べが、絢爛たる金閣寺を背景に展開されます。一方、そこには好色な大膳に見初められ、囚われの身となった絵師雪舟の孫・雪姫の姿が・・・。咲き誇る桜のもと、雪姫が爪先で描いた鼠が生命を得る「爪先鼠」の奇跡のくだりや、また三層の金閣がセリに乗って昇降するダイナミックな舞台効果をお楽しみください。

●傾城恋飛脚(けいせいこいびきゃく)
新口村の段

 飛脚屋忠兵衛は、ふとしたことから公金横領の大罪で追われる身となり、深いなじみである大坂新町の遊女・梅川と駆け落ちします。大和国新口村(現在の奈良県橿原市)に逃れた梅川と忠兵衛は、忠兵衛の実父である孫右衛門と最後の対面をします。

 愛する男への思いやりがはかなくも美しい梅川、運命の末路にせめて父に一目逢いたいと願う忠兵衛、そして息子の犯した罪に対する怒りと実の親としての愛情との葛藤に苦しむ老父孫右衛門----降りしきる雪の中、人びとの万感の想いが交叉するドラマをご覧ください。


1月13日(日)鑑賞作品

◆◆第2部 (16:00開演)◆◆

●国性爺合戦(こくせんやかっせん)
 平戸浜伝いより唐土船の段、千里が竹虎狩りの段、楼門の段
 甘輝館の段、紅流しより獅子が城の段

 唐土大明国(もろこしだいみんこく)の忠臣・鄭芝龍(ていしりゅう)(老一官)は国家の混乱で日本に亡命しましたが、唐土の内乱は激しく、妻や息子の和藤内(わとうない)とともに唐土に渡り大明国の再建のため力を尽くすことになります。三人は唐土の名将・五常軍甘輝(ごじょうぐんかんき)の協力を求めるため、獅子が城に乗り込むのですが・・・

 日本人の血を引き、明王朝を再興した17世紀の中国の武将・鄭成功(ていせいこう)(別名・国性爺)の活躍を描いた、近松門左衛門の名作。日本と唐土、国は隔てても、それぞれに貫かねばならない義理と情に苦悩する人びとの心の葛藤、勇猛な和藤内(のちの国性爺)と甘輝将軍との息詰まる対峙と、見どころ聴きどころ満載の人気狂言です。

<<文楽とは>>

文楽は世界文化遺産にも登録されている、日本の誇る伝統芸能の一つです。人形浄瑠璃文楽座というのが正式な名称ですが、通称文楽と呼ばれていますので和・倶楽部も文楽の会と称しています。

ストーリーテラーとして義太夫節を語る大夫(たゆう)、全ての情景を太棹の三味線とバチ一つで描写する三味線弾き、1体の人形を主遣い、左遣い、足遣いの3人であやつり、あたかも人間のような表情としぐさで人を魅了する人形遣い、その3者(三業)が絶妙に調和して作り出す総合芸術です。

350年ほど前に竹本義太夫と近松門左衛門という二人の天才が大阪に現れ、それから義太夫節による人形浄瑠璃は大評判となりました。竹本座創設は1684年(貞享元年)、近松作品の『曽根崎心中』が大当たりしたのが1703年(元禄16年)です。

江戸時代における時代劇が『時代物』、現代劇が『世話物』と呼ばれ、それぞれに見どころのある作品が多く、文楽が初演で評判になり次いで役者芝居である歌舞伎に移植される作品(丸本ものといいます)も多いのです。

人形に託して人間の奥底を拡大して見せてくれる作品が多く、江戸時代の日本人の忠義、義理、人情、愛憎、といった人間的葛藤をもたらす悲喜劇に涙したり、憤慨したり、感心したり、とても人形劇とは思えない内容です。

初心者はまず舞台上の人形に目が行きます。娘は本物の女性より綺麗(すみません!)ですし、侍、町人、それぞれのしぐさから当日の世相や価値観、そして今も変わらない人情が伝わってきます。

人形遣いのメイン(主遣い)は顔を出しているのに、物語が佳境に入ると、、、顔が、姿が消えてしまうのです。人形だけしか見えなくなってきます。ふと気がつくと、『あ、人間国宝の人の顔を消してしまったぁ』という事になるのですが、人形が人間になり・・・そしてその物語に入り込み・・・気がついてみると涙を流している自分がいたりするのです。

舞台右手に床(ゆか)と呼ばれる浄瑠璃を語る太夫と三味線弾きが座る場所があります。くるりと回って出てくるので「盆」と言われたりします。

何といっても文楽は太夫が中心、人形セミナーで桐竹勘十郎さんが「太夫がへたくそだと人形は滅茶苦茶になります・・・」とおっしゃっていましたが、それだけ重要な中心人物です。太夫の張り切りようは物凄く、汗をだらだら流して、情景を、1人何人もの登場人物の台詞を語り分けます。

その横で静かに座っているように見える三味線、これは決して伴奏ではありません。太棹の三味線(三味線には太棹、中棹、細棹という3つの大きさがあります)を駆使して、音楽というより情景を奏でます。そして、時に太夫をリードする役割もします。

そのような三者が繰り広げる人間ドラマが文楽です。文楽を知るには多くの書籍やサイトがありますが、毎回のセミナーで皆さんが口をそろえておっしゃる事があります。 「文楽は娯楽です。まずは楽しんで下さい。」

そうです、まずは楽しみましょう。但し、ちょっとしたルールを知り、工夫をした方がより楽しめることの事実です。決してオタクにならず、自分が楽しむための学習の場、初心者同士が語り合える場として、和・倶楽部・文楽編を企画しています。

<和・倶楽部>

「日本人に生まれたことを喜びたい。」 それが『和・倶楽部』の考えです。 多くの方が自国の文化に直接触れ、自らの感性を研ぎ澄ませると共にビジネスに、役立てて頂きたいと思っています。気になっていてもなかなか自ら手配して見に行くことがおっくう、日本文化とはそういうものでありませんか?

同じく日本文化初心者の渡辺が、皆様に成り代わってこういう機会をアレンジいたしますので、どうぞお気楽に参加して下さい。もちろんお一人でも結構です。ご一緒に体験しませんか?こんなに素晴らしい事が日本にはあります。国立劇場さんはじめ、色々な方が我々の活動に注目し協力していただいています。

和・倶楽部と称していますが、ギリークラブ活動の一環、そしてギリークラブは決して無理に入会されなくて結構ですし、初めての方はまずはビジターでのご参加をお勧めします。その後継続参加したいと思われた時にご入会という手順で考えていますので、決して無理をなさいませんように。もちろん、ずっとビジターでも結構です。(但しメンバー優先になることだけはご理解ください。)

<<和・倶楽部 文楽 2008年の予定>> 

2月東京国立小劇場、文楽の会

2月10日(日)
 三味線セミナー(予定)&観劇
観劇作品:第2部作品 14:30開演
・二人禿(ににんかむろ)
・?山捨拾松(ひばりやまひめすてのまつ)
  中将姫雪責の段
・壺坂観音霊験記(つぼさかかんのんれいげんき)
  土佐町・松原の段、沢市内より山の段

2月17日(日) 観劇会(チケット斡旋のみ)
観劇作品:第3部作品 18:00開演
・義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
  伏見稲荷の段、道行初音旅・河連法眼館の段

2月24日(日) 観劇会(チケット斡旋のみ)
観劇作品:第1部作品 11:00開演
・冥途の飛脚(めいどのひきゃく)
  淡路町の段、封切印の段、道行相合かご