『サントリー美術館でエミール・ガレ』
〜見所解説、独占観賞&交流会〜
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<ご報告>
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<ご案内>
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栓付瓶≪蝙蝠・芥子≫
エミール・ガレ
1889-92年
サントリー美術館蔵
Bottle,"Bat and Poppy",
by Emile Gallé
1889-92
Suntory Museum of Art |
壺≪過ぎ去りし苦しみの葉≫
エミール・ガレ
1900年
サントリー美術館蔵 (菊地コレクション)
Vase, "Les Feuilles des Douleurs Passées"
by Emile Gallé
1900,
Suntory Museum of Art (Kikuchi collection) |
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脚付杯≪蜻蛉≫
エミール・ガレ
1903-04年
サントリー美術館蔵
Footed Cup, "Dragonfly"
by Emile Gallé
1903-04
Suntory Museum of Art |
花器≪蜉蝣≫
エミール・ガレ
1889-1900年
サントリー美術館蔵 (菊地コレクション)
Vase, "Mayfly"
by Emile Gallé
1889-90
Suntory Museum of Art (Kikuchi collection) |
サントリー美術館オフィシャルサイトより転載 ※画像の無断転載を固く禁じます。 |
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東京ミッドタウンに移転したサントリー美術館、この春で1周年です。現在開催中(3月9日まで)の『ロートレック展』も大人気で、2月下旬の平日に行きましたら、もう大変な混みようで驚きました。
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/08vol01lautrec/index.html
この1年間、以下の展示会が行われました。
開館記念展I「日本を祝う」2007年3月30日(金)〜6月3日(日)
開館記念展II「水と生きる」2007年6月16日(土)〜8月19日(日)
開館記念特別展「BIOMBO/屏風 日本の美」2007年9月1日(土)〜10月21日(日)
開館記念特別展「鳥獣戯画がやってきた!ー国宝『鳥獣人物戯画絵巻』の全貌ー」展2007年11月3日(土)〜12月16日(日)
年末年始企画展「和モードー日本女性、華やぎの装い」2007年12月23日(日・祝)〜2008年1月14日(月・祝)
そして現在のロートレック展 2008年1月26日(土)〜3月9日(日)ですが、レベルの高い企画展の展開に加えて、便利で話題性の高い場所にある事、これが大きな人気に繋がっているのだと思います。
ということで、次も人気沸騰が予想されるエミール・ガレです。
ガレ展のサイト
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/08vol02galle/index.html
美術品は皆そうですが、特にガラス工芸は現物を見るとぞくっと来ます。それだけ素晴らしいデザインと色彩、質感が目の前にありますし、作家の才能に圧倒される時間になります。
サントリーは酒の会社、館蔵品として酒器、器類が充実していますが、その中でもエミール・ガレのコレクションは大変素晴らしいのです。
私はサントリー在職中、ガレの作品を小樽の美術館に展示する企画をして、何回もエミール・ガレに出会い、その才能に打ちのめされてきました。ぜひギリークラブの方も心地よいノックアウトを味わってください。
日本にはエミール・ガレファンが多いので、行列必至です。会画と違って、ガラス工芸品は小ぶりの作品が多いので、ある程度近づかないと、その良さが認識できないのです。
それならば勿論、すいている時に観て頂ければ断然良いので、閉館後の美術館をギリークラブだけで独占する観賞会をまた企画しました。ガラス工芸にかけては屈指の存在、土田ルリ子学芸員に見所を聞きます。
数点はギャラリー内での解説を数点してもらいますが、その後は全員にイヤホンガイドをお貸ししますので、ゆっくりとご自分のペースで観賞して下さい。
今回の展示品は「ガレとジャポニズム」がテーマ、とても興味深い作品が並ぶのではないかとワクワクします。このページの最後に詳細をつけておきますのでお読み下さい。
館内にいるのはギリークラブ参加者だけです。どうぞゆっくり、そして仲間で楽しく観賞して下さい。
東京ミッドタウン内の新サントリー美術館、都市の居間としての快適性を備えた居心地の良い空間です。新しい活力をもらえる素晴らしい才能・作品に出会って下さい。どうぞお誘い併せの上、奮ってのご参加お待ちしています。
観賞後の交流食事会は美術館併設のSHOP×CAFE(ショップバイカフェ)金沢の加賀麩の老舗「不室屋(ふむろや)」が運営するカフェです。人気のふやきお汁弁当や金沢珍味の盛り合わせ等、の特別メニューでサントリーを1杯のみましょう。(これは自由参加です)
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<参考サイト>
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●サントリー美術館
http://www.suntory.co.jp/sma/index.html
●東京ミッドタウン
http://www.tokyo-midtown.com/jp/index.html
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<実施概要>
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●ギリークラブ 『サントリー美術館でエミール・ガレ』
〜見所解説、独占観賞&交流会〜
●日時:3月24日(月)18:00〜21:00
18:00 受付開始
18:30 オリエンテーションに続きギャラリートーク(土田学芸員より)
18:45 展覧会鑑賞(ギリークラブ参加者のみで観賞です。)
19:45 希望者のみ、美術館併設カフェでの食事交流会
(別会費4,000円を予定 限定25名です)
21:00 終了
●会場 サントリー美術館
港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガーデンサイド
TEL 03-3479-8603
http://suntory.jp/sma/
●ゲスト:
今井 渉氏(サントリー美術館 支配人)
土田ルリ子氏(同 学芸員)
●会費:ギリークラブ会員 4,000円 同伴ビジター6,000円
※夫婦割引あり、ご相談下さい。
●募集人数:40名
但し、食事会は先着順25名までです。
●応募締め切り:3月15日
※それ以前でも満員の際には締め切ることもあります。
※キャンセル待ちもお受けします。その旨ご連絡下さい。
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【申込みフォーム】 (不参加の場合は返信不要です)
ギリークラブ事務局 渡辺幸裕行き
●3月24日の「サントリー美術館で“エミール・ガレ”鑑賞に参加
○ご氏名:
○ご勤務先・職業:
○メールアドレス:
○携帯電話番号: ←当日連絡用 必ずご記入下さい。
○携帯メールアドレス: ←当日連絡用 必ずご記入下さい。
○同伴者:□無し □有り( 様)←何れか選んで下さい。
○食事会:□参加( 名) □不参加 ←何れか選んで下さい。
※(別会費4,000円予定 限定25名)
○入会状況:□ギリークラブ会員 □ビジター参加 □今回入会希望
・初参加の方はビジター登録が必要です。
・ビジター登録未提出の方は参加出来ません。
・登録フォームは別送しますので、事務局にお問い合わせ下さい。
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<参考情報> サントリー美術館ニュースリリースから転載
サントリー美術館 開館1周年記念展 「ガレとジャポニズム」開催
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サントリー美術館(館長:佐治信忠)は、2008年3月20日(木・祝)から5月11日(日)まで、(サントリーミュージアム[天保山]では、2008年5月22日(木)から7月13日(日)まで)開館1周年記念展「ガレとジャポニスム」を開催します。
19世紀後半、海を越えヨーロッパに渡った日本の美術品は、ジャポニスムと呼ばれるブームを巻き起こし、絵画、彫刻、陶磁器、ガラス、そして建築などの多様なジャンルに取り入れられ、影響を及ぼしました。フランス・アール・ヌーヴォー期を代表する芸術家エミール・ガレ(1846ー1904)は、こうした時代に、フランス北東部ナンシーでガラスと陶器の創作活動を開始したのです。
ガレが手がけたガラス、陶器、そして家具には、さまざまな形で日本美術との結びつきが見受けられます。多くの芸術家たちがそうだったように、彼もまた、当初は表面的なモチーフの転用から出発しました。しかし、ガレに与えた影響は、日本の美意識への理解が深まるとともに次第に深化し、彼独自の芸術性を確立する上で、重要な一端を担うことになったのです。その姿は、当時の批評家をして「ナンシーで日本人として生まれた運命のいたずらを、祝福してあげようではないか。」と言わしめるほどでした。
本展では、ガレにみられるジャポニスムの変遷を、国内外のガレ作品他、約140件の作品で紹介する試みです。また、サントリー美術館の展覧会に関連するグラフィックや展示空間は、アートディレクター葛西薫氏が監修しました。30年にわたるガレの名品を見ることによって、ものの真髄を赤裸々なまでに表現する、ガレ芸術の醍醐味を存分にご堪能ください。
第1章:コラージュされた日本美術・・・ジャポニスム全盛の時代
第2章:身を潜めた日本美術・・・西洋的表現との融合、触れて愛でる感覚
第3章:浸透した日本のこころ・・・自然への視線、もののあはれ
第4章:ガレと蜻蛉
第1章:コラージュされた日本美術・・・ジャポニスム全盛の時代
ガレ以外の作家の作品も含め、工芸作品を中心に、ジャポニスム全盛の時代を紹介します。初期のガレの作品には、特に日本の浮世絵や工芸品から明らかにモチーフが転用されました。日本美術のモチーフが、いかにグラフィカルに捉えられたヨーロッパの工芸に取り込まれていったのかを紹介します。
ガレ 花器鯉 1878年 伊豆ガラスと工芸美術館
ガレ 装飾皿「闘鶏」 1878年 飛騨高山美術館
ガレ 皿「蓮に蛙」 1880ー84年 オルセー美術館
バカラ社 花器「鳥」1890ー1900年
ヴィクトリア&アルバート美術館
第2章:身を潜めた日本美術・・・西洋的表現との融合、触れて愛でる感覚
1880年代以降、ガレのジャポニスムは、表面的な転用から変容を開始します。この頃のガレは、日本美術を取り入れながら、長年培われた西洋的な表現との融合を試みます。また自らも日本の茶碗を所有していたガレは、触れて感じるという日本工芸の要素や、小さきものへの目線、詩画一致などに興味を示しながら、これらの要素と自国に根付いた表現とを調和させていくのです。
ガレ 脚付杯「アモールは黒い蝶を追う」 1889年 サントリー美術館
尾形乾山 銹絵染付松樹文茶碗 18世紀前半 サントリー美術館
ガレ 碗「たんぽぽ」 1889年 パリ装飾美術館
ガレ ホップ文ジョッキ 1894年 サントリー美術館
高島北海が受け取ったガレの名刺 下関市立美術館
第3章:浸透した日本のこころ・・・自然への視線、もののあはれ
1900年頃、ガレのジャポニスムはより深化し、彼独自の芸術性を確立する上で、大きな影響を与えていきました。自然そのものが形になるという日本美術的な思考や、構図の妙、「もののあはれ」といった日本的な感覚が、ガレの世界観の中でどのように昇華されていったかを見ていきます。
ガレ 花器「茄子」 1890ー1900年 サントリー美術館
日本 正阿弥勝義 瓜形花入れ 1890年頃 大英博物館
ガレ 花器「ユリ」 1900ー03年 ウッドワン美術館
ガレ 花器「ダチュラに虫」 1900年 パリ装飾美術館
初代宮川香山 浮彫蓮白鷲文花器 19世紀末 岐阜県現代陶芸美術館
ガレ 花器「過ぎ去りし苦しみの葉」 1900年 サントリー美術館
柴田是真 木の葉蒔絵文箱 明治時代 東京藝術大学大学美術館
第4章:ガレと蜻蛉(とんぼ)
ガレは30年余にわたる創作活動の中で、たびたび蜻蛉をモチーフに取り上げました。国の形が蜻蛉の交わる形に似ていることから、蜻蛉の古称にちなんで「秋津洲(アキツシマ)」と言われた日本。ジャポニスムブームの中、特にフランスの日本美術愛好家たちの間には、蜻蛉を日本の象徴とする認識も広まりつつあったと言います。ガレは、蜻蛉文を付したある作品に、「揺らめく蜻蛉を愛する者・ガレが作りました」との銘文を彫っています。また、最晩年の作品「蜻蛉文脚付杯」は、まるで彼の遺言のごとく、ごく近しい友人かあるいは親族に授けられたとも言われています。遺作とも解釈できる作品のモチーフに「蜻蛉」を選んだガレ。ここに彼と日本美術との深い係りが象徴されるのではないでしょうか。
ガレ 花器「蜻蛉」1875ー78年
マイゼンタール・ガラスとクリスタル美術館
ガレ 蜻蛉文花器「ひとりぼっちの私」 1889年 パリ装飾美術館
ガレ テーブル「蜻蛉」 1898年頃 飛騨高山美術館
ガレ 脚付杯「蜻蛉」 1903ー04年 サントリー美術館(新収品)
ジュディット・ゴーチエ訳(西園寺公望下訳)・山本芳翠画
『蜻蛉集』1884年 国際交流基金情報センター
<エミール・ガレ> ジャパンナレッジより
[1846ー1904]
フランスのアール・ヌーボー様式を代表するガラス工芸家、高級家具作家。ナンシーに生まれる。ワイマールで哲学や鉱物学などを学んだのち、マイゼンタールのガラス工場でガラス製作を修業し、父の仕事を継いだ。1878年のパリ万国博覧会には酸化コバルトを混入させて得た「月光色」のガラス器などを出品し、世人の注目を集めた。その後も被(かぶ)せガラスなど技術上の革新が相次ぎ、幻想的な表現によってアール・ヌーボー時代の趣味を盛り上げた。植物や昆虫のモチーフが多く、その流動感や色調に洗練度の高いものがある。86年には家具工房も設立され、89年と1900年のパリ万国博でも大成功を収めた。01年には工芸におけるナンシー派を設立し、アール・ヌーボーの一拠点を打ち立てた。
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