<GILLIE>株式会社ギリー
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GILLIE CLUB

『世界報道写真展2008』
〜最高水準の報道写真でみる世界の現実〜


<ご案内>

ギリークラブ、今回は東京都写真美術館で「世界報道写真展2008」を見ます。主催の朝日新聞社の馬田氏、写真美術館学芸員の石田留美子氏という専門家にお話を伺いながら、我々だけで鑑賞します。

世界報道写真展の会、昨年はパスしてしまったのですが(なぜ実施できなかったのか疑問なのですが)これは価値ある内容ですので、ぜひ私自身がやりたいと思い企画したものです。

報道写真から感じられるものは個々人違うと思いますが、少なくとも我々が日本のメディアから得られる情報とは全く違ったものがここにあります。

6月14日に開会したので、いつでもご覧になれる状態にあります。私も見てきましたが、新聞や雑誌、ましてやネットなどで見る写真とはパワーが違います。

世界報道写真大賞2007は・・・
ティム・ヘザリントン氏 イギリス ヴァニティフェア誌向け、9月16日、アフガニスタンのコレンガル渓谷の掩蔽壕で休息をとる米軍兵士という作品です。
ここにあります。
http://www.syabi.com/details/wwp2008.html

彼の経歴、及び審査委員長のメッセージはこのページの最後に付けておきますが、この写真展の何たるかがよく分かると思います。

展覧会では解説を読む前に写真を見る、これが重要だと思います。それぞれの写真が投げかけてくるメッセージ、それを受け止めて自分の中で確実に何かが変わるのです。

ジャーナリストの視点、勇気、意志、それらを強烈に感じますし、世界各地で起きている問題、現象には全く知らないものが多いことを知らされます。そして・・・自分の甘さ、能天気さに、ガーンと頭を殴られたような気持ちになります。

カメラマンの撮影意図、写真の力とはどんなものか?報道写真とは?素朴な疑問点、ご興味があるかと思います。これをきっかけにして、ぜひ写真美術館に行って下さい。

写真は現実ではありませんが、この報道写真展を見ることは、ある意味ライブに近いものがあります。巨大な写真もあれば、小さいけれでメッセージが強烈なものもあります。

写真に写っている人々の表情は、怖いほどの迫力ですし、時代の変化に取り残された人の悲哀、自然の現実、人間の愚かな行為に巻き込まれた動物、これらは他人事ではありません。

これらの写真をご一緒に見ませんか?自分で何かを感じませんか?世界には我々の知らない、凄い事が起きています。マスメディアに載らない人たちの心の叫びも聞こえます。

休館日に誰もいない美術館、我々だけで鑑賞、それも専門家の解説付きです。

写真に興味のある方、世界の現実に目をそらさない方、マスコミの方、特に報道部門、情報部門の方、マーケッターの方、ぜひおいで下さい。

7/14のギリークラブに参加できなくても、会期中(6/14〜8/10)はご覧になれます。東京都写真美術館2階展示室,入場料は700円です。どうぞお出かけ下さい。

<朝日新聞 馬田広亘氏のメッセージ>

世界報道写真展はオランダに本部がある世界報道写真財団が毎年2月、前年度に撮影された報道写真を対象にしたコンテストを開催、そこで入賞したものを展覧会にしたものです。毎年世界中の約50カ国、100カ所で開催している展覧会です。今年で51回目。米メディアを中心に選ばれるピュリツァー賞と違い、世界中の誰もが応募できる報道写真コンテストは質の高さと公平性を支えに報道写真の最高峰の地位を今日まで保ち続けています。今年は125カ国、5019人から8万536点の作品が寄せられ、その中から62作品、約190点の入賞作品が選ばれました。

紛争、事件、事故の他にスポーツ、芸術、自然、日常生活など私たちの身の回りに起きるものすべてが報道写真の対象です。カメラマンの秀逸な視点でそれぞれのテーマを掘り下げ表現しています。ぜひお越しいただき、彼らの迫力のある写真をお楽しみください。


<参考>「世界報道写真展2006」ニュースリリースより

【展覧会概要】
世界報道写真展は、オランダに本部を置く世界報道写真財団が開催するプロの写真家を対象にした世界報道写真コンテストの入賞作品で構成する写真展です。今年は125カ国から5019人の報道写真家の応募があり、80536点もの作品が集まりました。本展では、「スポットニュース」「ニュースの中の人びと」「ポートレート」「スポーツ・フィーチャー」など10の部門から選び抜かれた59名の作品約200点をご紹介いたします。地球上では、今なお多くの場所で争いが起き、人々が飢え、苦しみや悲しみに満ちた日々を送っています。戦闘に疲れ果てた若い兵士の姿、虐待に苦しむ子どもたち、逃げまどう人々・・・。私たちが普段目にすることのないこのような事実を、写真はありのままに伝えます。その一方でフォトジャーナリストの命はその使命と引き替えにされる事も少なくありません。昨年,ミャンマーで日本人ジャーナリストの長井健司さんが撃たれて亡くなったことを覚えておられる方も多いでしょう。

【世界報道写真コンテストについて】
オランダに本部を置く「世界報道写真財団World Press Photo Foundation」は1955年、報道写真の重要性と報道の自由を世界的規模で広げるために設立されました。毎年、プロの写真家が前年1年間に撮影した報道写真を対象にコンテストを開いています。
「スポットニュース」「一般ニュース」「ニュースの中の人々」「スポーツ・アクション」「スポーツ・フィーチャー」「現代社会の問題」「日常生活」「ポートレート」「アート&エンタテイメント」「自然」の10部門それぞれ単写真、組写真に賞を出しています。

<参考サイト>

●世界報道写真展2008
http://www.syabi.com/details/wwp2008.html
●東京都写真美術館
http://www.syabi.com/navigation/navigation.html

<参考:図録より抜粋>

●ティム・ヘザリントンの経歴

 1970年、イギリスのリバプール生まれ。オクスフォード大学で英文学を学び、卒業後は出版業界で職に就く。1996年にカーディフのウェールズ大学大学院でフォトジャーナリズムを専攻し、写真家へと転向する。ホームレスの人たちが売る雑誌「ビッグイシュー」の仕事から始め、その後、インディペンデント紙に定期的に寄稿するようになった。
 現在はフリーの写真家、映画制作者として活動し、長期プロジェクトでさまざまなスタイルのビジュアル作品を手がけている。この8年間はアフリカにテーマを定め、シエラレオネとリベリアで暮らしてきた。
 英国科学・技術・文芸基金(2002年)を得るほか、世界報道写真コンテストでも2度の受賞経験がある(2000,2002年)。2002年には世界報道写真財団が主催するヨープ・ズワルト・マスター講座に参加した。

●本年度審査委員長 ゲーリー・ナイトからの言葉

 写真家仲間の作品を審査するというのは、簡単な仕事ではない。本年度のコンテストでも、審査員一同、その責任を十分に意識して審査に臨んだ。各受賞作品については慎重な検討を重ね、テーマそのものではなく、そのテーマを最もよく表現していると思われる作品を選びだしている。私たち審査員は、写真を評価する能力は持っているつもりだが、世界で起こっている出来事に優劣をつけることはできない。病気が、移民や貧困やホームレスの問題よりも重要かどうかを決めるのは、私たちの仕事ではない。

 そうした考えに基づいた選考の結果として、現代世界の大きな問題ではあっても、この図録には収められていないテーマもある。その理由は、十分にテーマをとらえきった作品がなかったためだ。

 世界報道写真コンテストの最大の目的は、報道写真の分野で成し遂げられた価値のある業績を祝福することである。したがって、応募作品に見覚えのある内容があまりに多かった事は失望だった。なぜ私たちがすでに知っていることを、誰か別の写真家が使ったスタイルを借りて伝えるために、時間とエネルギーを費やす必要があるのだろう。もちろん、現在の世界で起こっている出来事の多くが未解決のままであることを忘れてはいけない。しかし、それをあらためてテーマにするなら、緊迫感を伝えるか、解決策を提示するかが必要で、以前になされたことを繰り返すだけでは意味がない。応募作品には、これまでの受賞作品とよく似ているから応募されたという印象を受けるものが多かった。そうした作品は、単に賞を取ることだけが目的のように見える。それは、ジャーナリストの活動とはいえない。

 本年度の受賞者リストを見ると、誇らしく思える事が数多くある。なかでも特筆すべきは、第一線で活躍するフォトジャーナリストの一団に、若手が食い込んでいることだろう。そして16の賞が世界報道写真財団のヨープ・ズワルト・マスター講座の受講経験者に与えられたことは、14年間続けてきたこのプログラムが、才能あふれる明日の写真家を育てることに成功してきたことを物語るものだろう。

 今回のコンテストでは、報道写真の伝統を守って活動する写真家を認めるとともに、報道写真の既成の枠を押し広げようとする写真家、新たな表現手法に挑戦している作品も、同じように評価している。

 審査員団はクリエイティブで、ジャーナリズムとしての力強さのある作品を選ぶことに成功した。単純な解決策を提示するのではなく、もっとむずかしいことを成し遂げている写真には興奮を覚えた。観る人の好奇心を刺激し、問題意識を喚起する作品である。写真全般がそうだが、ジャーナリズムについても、このことは重要だ。この図録のページを最後までめくる読者は、写真家と審査員から引き渡された責任の一端を受け入れることになる。ぜひキャプションにも注意を向け、自分なりの考えをもち、さらに知る努力を続けてほしい。すべての写真を見終わったときに、世界がどう動いているか、その中で自分たちはどんな立場に置かれているか、少しでも理解を深めていただける事を願っている。この本はプロセスの終わりではなく、新しい始まりなのである。

 この図録や、世界中で開かれる巡回写真展で目にする写真の多くには、私たちにとって、なじみのない世界が写し出されている。そこには、見る人に写真という媒体について、あらためて考えることを促す、挑戦的なメッセージが込められている。それは、これらのフォトエッセイが型破りであると考える、私たちメディア界の人間の挑戦でもある。新しい時代がやってきたのだ。

<実施概要>

●ギリークラブ 『世界報道写真展2008』
   〜最高水準の報道写真でみる世界の現実〜

●日時:7月14日(月)19:00〜20:30
18:30 受付開始 自由に写真展鑑賞
19:00 石田留美子学芸員によるセミナー開始
20:00 終了
 希望者は交流食事会に
(会場は未定ですが、恵比寿ガーデンプレイス内の気楽な店にしようと思っています。)

●会場:東京都写真美術館
目黒区三田一丁目13番3号 恵比寿ガーデンプレイス内
TEL: 03-3280-0099 http://www.syabi.com/navigation/navigation.html
(サイト内に地図あり)
当日は休館日、入口が限られます。参加者に詳細をご連絡します。

●ゲスト:
馬田広亘氏(朝日新聞社 文化事業部専任部長)
石田留美子氏(東京都写真美術館 学芸員)

●会費:ギリークラブ会員 3,000円 ビジター 5,000円
(交流会会費は別途、当日集金させて頂きます。)
●参加人数:申込先着順 30名限定 (メンバー優先です)
●応募締め切り:7月7日
(それ以前でも満員の際には締め切ることもあります。)