<GILLIE>株式会社ギリー
GILLIE CLUB
シルク・ド・ソレイユ 「ZED」
バックステージツアー&公演&スタッフと交流
<ご報告>
ご参加の方はお分かりですが、素晴らしい会になりました。
オリエンタルランド、シルク・ドゥ・ソレイユの皆さまの真のホスピタリティ精神と、プロの技を見せて頂き、大興奮でした。勿論、一観客としての満足が一番ではありますが、ここに至るまでの努力と道のり、ゼロからの立ち上げ、開幕と継続、あのレベルをキープするという関係者の方全員の努力に頭が下がります。
小林由佳さんに当日のレポートを作成して頂きました。
まずはお読みください。
シルク・ドゥ・ソレイユは、ツアーが来日するたびに通い、毎回、驚愕と感動と興奮で“本物のエンターテインメント”を体感してきましたが、今回は昨年オープンした常設シアター「シルク・ドゥ・ソレイユ シアター 東京」へ初見参。ディズニーアンバサダーホテルに隣接するこの建物はサーカステントを模し、その幾何学的なデザインは、見る角度や天候によってさまざまな表情を醸し出すとか。インパクトある建築美を背景に記念写真を撮る人もいます。そして集合するギリークラブ参加者を最初に待ち受けていたのは、クラウンの帽子と赤い鼻をつけた渡辺さんとオリエンタルランド・シアトリカル事務局の安岡さん!……ドアが開いた瞬間思わず噴き出したのは、私だけではないでしょう(とてもお似合いでした)。
開演前には、このシアターについて、簡単なレクチャーがありました。
もうすぐオープン一周年を迎えるこのシアターには、380回の公演に60万人以上の観客が訪れています。これは、ミュージカルの集客は年間2100万人が相場という市場において、ロングランの『ライオンキング』(年間約40万人)さえも抜いた人気ぶり。参加者の多くが“シルク・ドゥ・ソレイユのツアーは見たことがある”という方々でしたが、「大人が楽しめるエンターテインメントを、“常設で見る”ことの素晴らしさを体験していただきたい」と安岡さん。一体どんなサプライズが待っているのか…
…高鳴る胸を抑えつつ、一同は開演間近のロビーへ。
ロビーにあるフードコーナーは、なるほど“オトナ”なメニューも充実しています。軽食のほかにグラスワインやシャンパンもあり、これらは劇場内で飲食することもOK。客層もオシャレな人が多く、シャンパン片手に腕を組み劇場内に消えていくご夫婦も目立ちました。
劇場内に一歩足を踏み入れると、2170席の客席が取り囲む半円形のステージが目の前に広がります。頭上はるか高くから、たっぷりとドレープを作りながら垂らされた巨大な天幕が舞台上までも覆い、青いライティングから生まれる陰影がなんとも幻想的。開演時間が近づくと、客席ではシルク・ドゥ・ソレイユおなじみのクラウンが登場し、あちこちで笑いが起こります。そしていよいよ開演……クラウンたちが舞台上で物語の始まりである本の扉を開けると、ふたりは本の中に消え、そして次の瞬間、上から吊るされていた巨大な天幕が、まるで渦巻く水流のように一気に舞台中央に吸い込まれていくではありませんか! そのスピード感に観客は唖然。常設ゆえの演出を、早くも目の当たりにしました。
『ZED』は、同名の主人公が旅を通して出会うさまざまな“命の躍動”を通して成長し、彼が生きた天と地というふたつの世界が、やがてひとつになるというストーリーでした。数々のシーンのなかでも、『ZED』でしか見られない「天に向かって」というパフォーマンスは、ポールとトランポリンを使った妙技。舞台中央の奈落にトランポリン、その四方に数メートルのポールを配し、アーティストたちがポールを自在に駆け巡ります。完全に息の合った演技とはいえ、小さなトランポリンに間髪入れず飛び込む人数の多さ、リスのように素早くポールを移動する様子には圧倒されるばかり。アーティストの衣装もまたシルク・ドゥ・ソレイユの魅力のひとつですが、「天と地の出会い」というシーンに登場した男女ふたりは、シルク・ドゥ・ソレイユには珍しく、水着のようなシンプルないでたちでした。しかしパフォーマンスが始まると、男女の見事なまでのバランスと集中力に加え、微塵の隙もない肉体の美しさに陶酔してしまいます。彼らはサーカス界で世界的に権威のある「モンテカルロ・サーカスフィスティバル」で受賞しているそうです。
地上7階建ての高さをフルに生かした空中での演技、重力を感じさせないしなやかな跳躍にそれを助長する布の演出、メインを演じるアーティストだけでなく、舞台の隅々で行われているパフォーマンス……見る側は息を飲んでは拍手をするばかりですが、ふと不思議な感覚に気付きました。それは今までのツアーテントで感じていた以上の“スピード感”と“スリル”。何度もシルク・ドゥ・ソレイユを観てきたのに、このシアターでのドキドキ感は格別です。思わず「あっ!」と声をあげてしまったこともたびたび。でもどうして? アーティストのレベルも技のクオリティも、ツアーと同じハズなのに??
「それこそ、常設の良さですよ」と教えてくださったのは、渡辺さん。「やっぱり、 いいシートに座って、リラックスして見られる環境だからこそ得られる臨場感があると思うんです」……この一言には、非常に納得しました。最高の演技を最高の環境で見る……これって、エンターテインメントを堪能するための基本ですよね。もちろん、音響と照明の演出も常設ならではの素晴らしさ。空中パフォーマンスは客席脇の壁にも大きな影となって映し出され、サラウンドに響く生演奏のライブ感でアーティストも観客も一体となり、舞台上だけでなく会場全体が『ZED』の世界に溶け込んでいました。
一度だけ、空中ブランコ「 」で、アーティストが手を滑らせるアクシンデントが。もちろんネットで跳ねる姿も美しくあっという間に梯子を昇って行きましたが、不謹慎ながら、このアクシデントがあって初めて、彼らが自分と同じ人間であることを考えさせられました。ライブの大音響の中、四方から照明を浴び、全員のタイミングを合わせて超人的なパフォーマンスを見せる……その難しさは、想像すらできません。
講演後は、ギリークラブ恒例、そしてこれこそギリークラブの魅力、バックステージツアーに。日本における代表者の クロード ボーバブエールさんに引率していただき、まずは舞台に上がらせていただきました。タロットカードの世界をイメージした舞台デザインは、客席からは見えない細かいところにまで施されています。舞台真上にあるネットを収納する巨大な球体や、張り巡らされたキャットウォークを見上げれば、それはさながら宇宙船のよう。観劇中も感じていましたが、この機械的な舞台装置も、ビジュアルとして実に美しいのです。ライトに輝くスチールのラインにも装置の降り方ひとつにも、常にしなやかさと優雅さが漂います。この舞台セットはアメリカのテキサスで作られたそうで、スチールの重さだけでも約100トンというから驚きです。さらに舞台を彩る照明は3000台。舞台裏左右には1台づつエレベータがあります。
7階建てのこの常設シアターは、1階が奈落、その背後に5000着以上の衣装を収納する衣装部屋や、ドレッシングルーム、4つの楽屋にアーティスト達のための休憩室もあります。舞台、客席は2階部分にあたるそうです。アーティストたちは公演中何度となくエレベータやキャットウォークを行き来し、衣装変えをするとか。楽屋出口近くには全スタッフの顔写真が貼られていましたが、20カ国以上の国から集まった出演アーティスト70人に加え、日本人メインで構成されたサポートスタッフやテクニシャンスタッフの顔も。皆さんとてもいい笑顔ばかりで、このシアターで働く誇りを感じさせます。4階は、客席の背後頭上から舞台を一望できるコントロールブース。その中心にはステージマネージャーの席があり、パフォーマンス、照明、音響のすべてがここから出るキューで動きます。クロードさんから、「ショウごとに細かい規定があり、少しでも違えば問題個所をレポートにして提出します」という説明がありました。参加者からの「多国籍のスタッフに何語で指示を出すのですか?」という質問には、「パフォーマンスに関する重要指示は英語です。これはアーティストに向けられたものがほとんどなので。テクニシャンに向けては日本語や、英語と日本語のミックスです」と答えてくれました。ちなみに、劇中のヴォーカルの歌詞やクラウンのおしゃべりは、“仮想語”なんだとか! 古代の言葉のように聞こえる不思議な響きです。このコントロールブースの上5,6階は照明などのためのキャットウォーク、7階にはパフォーマンスに使われる60台のウィンチがあるそうです。バックステージの機能と構造には、さすがにツアーテントにはない完成度の高さがあります。テレビ局のように迷路を思わせる通路で部外者はあっという間に迷子になりそうですが、“楽屋裏”的な雑然さはなく、どのフロアも清潔かつシステマチック。大きな機材が動く奈落でさえ、ゴミひとつ落ちていない……当たり前とはいえ、これこそプロなんだなと感心しきりでした。。
バックステージツアー後のスタッフとの歓談では、シルク・ドゥ・ソレイユの世界的な活動について伺いました。
1984年にストリートパフォーマンスからスタートしたシルク・ドゥ・ソレイユは、今では1,000人以上のアーティストを抱えています。組織は「ツアーリング ディビジョン(現在世界中で8ツアー展開中)」と「レジデンス ディビジョン(ラスベガスをメインに世界中に9劇場)」に大別され、ひとつのショウには70〜100人が出演するそうです。本拠地モントリオールにあるキャスティング部門は、日々全世界で優秀なアスリートのリクルート活動をし、アーティストたちは2年ごとに契約更新するそうですが、90%が更新を希望しています。多国籍から集まったアスリートたちへの演技指導は、「シンプルな表現で」伝えるのがコツだとか。数多ある演技や技を習得するには、ひたすらコツコツ、しかないのです。さまざまな国からやってきた、さまざまな人種や個性や感性を、ひとつの作品の中で余すことなく昇華させるシルク・ドゥ・ソレイユ。シアターがオープンしてから、すでに100回公演に訪れたファンもいるというお話には、納得してしまいました。
(小林由佳 記)
ギリークラブでは、このように、簡単な事前レクチャー、本公演観劇、事後の見学&関係者との交流を通じて、より楽しめるような工夫をしていきたいと思っています。特にメディアの方、それぞれの組織でのオピニオンリーダーの方には、ZEDの素晴らしさをご理解いただき、「常設劇場で何回も見る楽しさ」を味わって頂きたいと思います。
今後もそれぞれのパートを担う方、パフォーマーの方にインタビューをお願いし、テーマ毎に何回も実施できればと思っていますが、それは私が勝手に思っているだけです。オリエンタルランド、シルク・ドゥ・ソレイユの方とも相談して、「本当の本物の世界」とのお付き合いを続けたいものです。
今後もご期待下さい。
(文責:渡辺幸裕)
【開演前のレクチャー】
【バックステージツアー(1)】
【バックステージツアー(2)】
【バックステージツアー(3)】
【シルク スタッフとの交流会(1)】
【シルク スタッフとの交流会(2)】
<ご案内>
シルク・ド・ソレイユ、ご存じですね?カナダで1984年に始まったエンタテンメント集団で、サーカスなどの範疇、レベルではない事は世の人が認めています。
アーティストの並み外れた技量、音楽、衣装、照明、芸術性、、、素晴らしい、などの月並みなことばでは表現できないレベルの、素晴らしい作品の数々が世界各地で行われています。
シルク・ド・ソレイユの作品鑑賞だけを目的に、ラスべガスに行くのが、私の小さな夢なのです。ああ、行きたい!
ギリークラブでは毎年フジテレビさんにご協力頂き、シルク・ド・ソレイユの特別観劇会を開催していますし、今後もご一緒させて頂こうと思っています。(現在日本に来ているツアーは「コルテオ」ですね。)
昨秋、東京ディズニーリゾートに日本での常設劇場が完成、「ZED」という素晴らしい先品が始まっていますが、こちらはオリエンタルランドさんの経営です。私も観劇してきましたが、さすがシルク・ド・ソレイユ!でした。
レベルが高い事は当然ですが、作品によってメッセージも異なり、パフォーマンスを見て、自分の中で何かが変わる、「ZED」はそんな事を感じさせてくれる作品です。
常設劇場ですので、「ZED」は10年間観られます。という事は、当然リピーターの方にとっても、毎回新しい発見、感動が得られる作品であるという事です。
また常設劇場ゆえのいろんな工夫があります。今回のメインテーマは「常設劇場でシルク・ド・ソレイユ」常駐しているからこその演出や工夫、スタッフの方の苦労など、楽しませて頂いたら、裏にいらっしゃる方とちょっとだけ交流します。
夢の世界と、夢を作りだしキープする方との交流、そんな会です。
集合場所も特別な部屋をご用意頂いていますので、開演前のひと時をそこで過ごして頂き、見どころなどもお伺いします。
軽食&ドリンクチケットをお渡ししますので、休憩時間にお席やロビーでお召し上がりください。
そして、終演直後にはバックステージツアーに行きます。たった今まで熱いパフォーマンスが行われていた舞台、その裏では、キャストの方、スタッフの方がまだまだ戦っています。
そんな方の邪魔にならないように、感謝の気持ちを払って、皆さんで見学に行きたいと思います。これは凄いですよ!(当日詳細な注意をします)
その後、短い時間ではありますが、シルク・ド・ソレイユの方を囲むミニ懇親会です。様々な質問もできますし、リピートする時の楽しみ方などもお聞きしましょう。(通訳の方がいますので、言葉の心配はご無用です。)
夏休みの最後かと思います。敢えて日曜日に設定していますので、どうぞご家族連れで、ご友人と一緒にお出かけください。(4歳以上同一料金です)
プロ集団との出会い、でもありますので、ビジネス上の参考になる事も多いかと思います。シルク・ド・ソレイユのホスピタリティを感じてください。
奮ってのご参加お待ちしています。この日は衆院選の投票日です。勿論、選挙に行ってからお出で下さいね。
この日には行けないけれど「ZED」に行ってみたいという方、どうぞオフィシャルサイトからお申込下さい。
http://www.zed.co.jp/tickets/performance_schedule.php
特別企画はありませんが、十分楽しめるショーです。
<参考サイト>
●ZED
http://www.zed.co.jp/home.php
●シルク・ド・ソレイユとは
http://ja.wikipedia.org/
●シルク・ド・ソレイユ オフィシャルサイト
http://www.cirquedusoleil.com/world/ja/jp/index.asp
● オリエンタルランド
http://www/olc.co.jp/
<実施概要>
●シルク・ド・ソレイユ 「ZED」
バックステージツアー&公演&スタッフと交流
●日時:8月30日(日)
16:15 受付開始
16:30 ZEDミニセミナー
17:00 ZED鑑賞 休憩時間に席で軽食
19:30 バックステージツアー 〜 ステージ上で裏方スタッフと交流
20:15 シルク・ド・ソレイユスタッフと懇親会 (飲み物のみ)
21:00 終了・解散
●ゲスト:安岡譲治氏 (オリエンタルランド シアトリカル事業部長)
●会費:ギリークラブ会員 13,000円 ビジター 15,000円
チケット代、バックステージツアー、軽食・飲み物代 全て含む、
●募集人数:30名募集
※希望多数の場合、追加の手配します。お早めにお申込み下さい。
●会場:シルク・ドゥ・ソレイユ シアター東京
http://www.zed.co.jp/about_theatre/access_information.php
●締め切り:8月23日
(それ以前でも満員の際には締め切ることもあります。)