<GILLIE>株式会社ギリー
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GILLIE CLUB

『今月の焼き魚 4月 鯛(たい)』
〜築地で鯛セミナー&焼き魚を食べる〜


<ご報告>


今月の焼き魚、4回目は鯛でした。
「腐っても鯛」と言うように日本で大変評価の高い高級魚です。

初めて参加された方が、「日本人に生まれてとても嬉しかった」とコメントされてましたし、別の方は食べながら「幸せだわぁ」とつぶやいていました。あ、勿論ツイッターではなく、食べているお皿に向かってです。

13名の参加者が、料理が来る度に静かになるのです。一心不乱に魚に向かい、美味しく頂戴している姿は、他の方からみたらおかしな光景です。でも、そんな事気にせず食べ呆けるギリークラブ一行でした。

工藤さんのレポート、お読みください。

ギリークラブの2010年の新しい取り組み「今月の焼き魚」シリーズ。

毎月、その月に旬を迎える魚について学び、講師の小川貢一さんが「魚をもっともおいしく食べる調理法のひとつ」という「塩焼き」をメインに、さまざまなメニューを味わいます。

第1回目は、築地王・小関敦之さんと築地市場を回るオプションつきで開催された「ブリ」。
第2回目は、春を告げる魚「サワラ」。
第3回目は、紅色が美しい「サクラマス」と続いてきました。
そして第4回め。今回のテーマ魚は、いよいよ魚の王様といわれる「タイ」です。

さて、タイといえば「腐っても鯛」というように、日本人にとっては特別な魚。
タイが「魚の王様」と称されるには、3つの理由があるそうです。

ひとつは、名前。「めでタイ」にかけられ、昔からお祝いの席には欠かせません。ふたつめは、味。白身魚の上品さがありながら、脂が乗ったものは奥行きのある繊細な味わいです。みっつめは、色。とくにこの時期は「桜ダイ」といわれる綺麗な桜色が特徴です。

タイと呼ばれるのは「真鯛」「血鯛」「黄鯛」「平鯛」の4種類。
キンメダイ、クロダイ、エボダイなどは「アヤカリタイ」と呼ばれるそうです。
一説には、昔からタイは貴重な魚で、庶民の口にはめったに入らなかったため、タイに似た魚に「タイ」の名がつけられたとか。小川さんによると、○○タイとつくだけあって、「アヤカリタイ」は味のよい魚ばかりだそうです。

<先付> 仔がらみ

産卵シーズンのいまだから食べられるタイの卵を白滝とともにさっと煮ます。普通はタラコがおなじみですが、タイの卵を使うとぐっと上品に感じられます。タイの卵の風味を消してしまわないよう、ごく控えめな味つけでした。

<お造り> 平造り、松皮造り、昆布ジメ

もはや「今月の焼き魚」シリーズで、塩焼きと並ぶ主役になっているのが、お造りの食べ比べ。「魚本来の味がわかるのは、刺身と塩焼きだと思ってます」と言う小川さんならではの演出が光ります。

今回は、「真鯛」腹側の身をひと晩おいた昆布ジメと、背側に見をさっと湯引きして焙った松皮造り、そして普通の刺身はレモンに挟み、ほんのり香りを移して供されました。

「タイに限らず、魚も肉も、さばいてすぐより寝かせたほうが旨味が増します」と小川さん。寝かせる期間の見極めは、魚や肉の種類や状態、大きさによるのでそれこそプロの目利きです。ちなみに、本日は2kgほどの銚子産のタイを、4日寝かせたそうです。

<焼物> 塩焼き

ここまで、にぎやかに歓談していた総勢13名の出席者が、一様にシーンとだまりこくってしまった塩焼き。贅沢にもひとりひとりに半身ずつが出されました。「食べ方に決まりはありません。皮は好みで残してもいいのですよ」と小川さんは言いましたが、誰ひとり皮さえ残すはずなく、骨までしゃぶりつくしていたことは言うまでもありません。

<煮物> かぶと煮

お造りに使ったタイのかぶとが、甘辛く煮られて、豪快に大皿でやってきました。とろりとした目玉の回りを取る人、コラーゲンたっぷりの唇を取る人、タイのタイを探す人。個々の好みが伺えました。

ちなみに、ここまでスムーズなサービスをしてくれたスタッフの方が、なぜか完食済みの大皿だけはさげませんでした。理由は、すぐにわかります。

<お食事> 鯛飯 潮汁 香の物

上品な出汁とタイの旨味が、ご飯一粒一粒にしっかりとしみ込んだ鯛飯。タイのアラから出汁をとった潮汁は、塩味控えめで旨味だけが広がります。

「2膳目は白いご飯に、煮汁をかけてどうぞ」と小川さん。それまで「もうお腹いっぱい」と話していた参加者のみなさんですが、このおいしそうな提案に、半数以上がお代わりのお茶碗を差し出しました。

<甘味>

茂助だんごの「蕨餅」

築地の甘味といえばここ、茂助だんごです。これは「今月の焼き魚」シリーズのお約束。渡辺さんの好みにより選ばれたそうです。

「魚食い民族」の日本人が愛する「タイ」を食べ尽くしたこの2時間。「魚をもっともおいしく食べる文化を持っているのは日本人です。この文化に誇りを持ち、伝承していきたい」。静かな口調ながら、小川さんはきっぱりとそう言います。

監修を務める漫画「築地魚河岸三代目」(小学館)は、「漫画の伝達力に改めて気づかされた」そうで、「文化の伝承の一環として、よりしっかり取り組んでいく」そうです。

参加者のみなさんは、リピーターが増え、「参加するたびに、魚の魅力の奥深さに気づかされる」「ここまで徹底的にひとつの魚を食べるなんて、なかなか経験できない」という声が。また、「日本人に生まれてよかった」という声もあがりました。

ちなみに本日の料理は、事前に予約をすれば「築地魚河岸三代目千秋 はなれ」で、ほぼ同じメニューを食べられます(平日夜。土曜昼は応相談)。タイがおいしいのは5月いっぱいごろまでだそう。「魚の王様」の真髄を、ぜひ心ゆくまで堪能してください。

ちなみに、6月24日19時には「イサキ」の会が、6月19日正午には「トキシラズ」の会が開催されます。こちらのご予定もお忘れなく!



仔がらみ

お造り

塩焼き

かぶと煮

鯛飯、潮汁、香の物

築地茂助だんご

<ご案内>

今年から開始した「今月の焼き魚」シリーズ、毎月その月に美味しい魚を学び、食べて行きます。1月は鰤(ぶり)、2月は鰆(さわら)、3月はさくら鱒(ます)、それぞれ魚をを学び、塩焼きをメインに、様々なメニューを食べました。

魚と人のレベルが高い街、築地という場所で、元仲卸、現在築地の魚料理店オーナーである小川貢一氏のお話&料理は、毎回本当に面白く、美味しく、参加者の目が俄然輝きます。

1月の鰤は、照り焼きと塩焼きが1つの皿に一緒に来ましたし、2月の鰆の塩焼き、あんなほくほくしてジューシーな塩焼きは初めて、3月の桜ますは、あまりの柔らかさにびっくりでした。

魚目利きで、魚料理人、小川さんの気持ちと腕が相まって、我々は本当に凄い時間を過ごしている次第です。

3月20日に実施された桜ますの会のメニューです。
先付け ボイル蛍烏賊(富山) めかぶ(岩手)
お造り 桜ますルイベ(青森) 活帆立貝(根室)
焼物  桜ます塩焼き(青森)
揚物  桜ますから揚げ(青森)
お食事 桜ます混ぜご飯 お味噌汁 香の物
甘味  わらび餅(茂助だんご)

4月の魚は「鯛」です。そう「腐っても鯛」と言いますが、日本人は知っているべきなのになかなか知らない、"めで鯛"魚です。

塩焼き以外のメニューも全て小川さんにお任せです。任せて安心、却って変な先入観持たない方が良い、そんな気持ちで企画をし、皆様にもご案内します。

シリーズですが、毎回参加することなどありません。単発参加で全く構いませんので、どうぞ気楽にお出かけ下さい。一人でいらしても直ぐに仲良くなる雰囲気でお待ちしています。これがギリークラブの特徴でもあり、主宰者は楽なのです。

以下は第一回目の案内原稿です。なぜ始めたかをお読みください。

日本人は元々は「魚食い民族」でした。世界でもまれにみる、四季がはっきりと変わる気候の中、四方を海に囲まれ、かつ南北に長い地形という国土で、様々な魚が近海で獲れたから、それを食べて生き延びてきました。

仏教信仰の関係で、明治以前には獣肉を殆ど食べなかった事もあり、美味しい魚を食べる為に、漁師さん、市場や流通、魚屋さん、そして料理屋さんに料理研究家、食べ手も含めてこだわりがあり、「魚食い」に関して、種類・調理法とも世界でも有数の国だと思います。

が、その自国の食文化の最右翼である魚に関して、最近はちょっと寂しい状況ではないでしょうか。よくいう喩に「最近の子供は切り身で泳いでいると思っている」

まあ、そんな事は殆ど冗談だと思いますが、魚を知ろう、そして敬意を表して、頂戴したいと思います。その際にどんな食べ方が美味しいのか・・・も知りたいですね。

私にとっては何と言っても「焼き魚」なのです。世界中に魚を焼く料理は沢山ありますが、日本の魚の塩焼きは絶品、日本人ならお分かりだと思います。

七輪が生活から消えてから、家で魚を焼く機会が減りました。オーブンでも焼き魚ではありますが、やはりなんか違うのです。「美味しい焼き魚が食べたい!」これがスタートでした。

ランチで焼き魚定食を食べる事も多いと思いますが、オーダーしてから食べ終わるまで30分以内で食べなくてはいけない、そうなると店の方もそれなりの方法しか出来ません。勿論、お値段の制約もあります。

で、「美味しい焼き魚を食べたい!」という素朴な欲望です。これから毎月美味しい焼き魚を食べていきます。少なくとも1年は続けますし、できれば3年ぐらい続けたいと思います。

それも築地という魚のレベルが大変高い町で、魚のプロである小川さんに、魚セミナーもして頂き、それを食べながら、魚に関して何でも聞こうという企画です。「魚食い民族の面目躍如」、ご一緒しませんか?

ギリークラブの「焼き魚」シリーズスタートです。毎月の魚、これは小川さんに選んで頂きますが、1年で12種類の旬の魚を知り、食べます。わくわくしませんか?

小川さんの店の通常メニューを、ページの最後に付けておきます。築地に行かれたら立ち寄ってみて下さい。ギリークラブで知ったと言って下されば、悪い事にはなりません。

決して、「安くして」などと言わないで下さいね。まだなじみの店でもないのですから・・・でも馴染になれば、それは良い事がありますよ。

土曜の場合、午前中に場外市場などを歩いて買い物などして、それからこの会に来るのも良いと思いますし、食後の散歩が場外散策、でもよいかもしれないですね。(人数によっては築地ウォークの会も別途企画します。)

小川さんは「築地魚河岸三代目」のモデルになった方で、以前は仲卸をなさっていらして、現在は魚料理屋さんを経営という、このシリーズの先生としては本当に最適な方です。どうぞ奮ってのご参加お待ちしています。

<小川貢一氏からメッセージ>
はじめまして、小川と申します。
私は、魚本来の味が判るのはお刺身と塩焼きだと思っております。
仲卸を営んでいる時から、自分で仕入れた魚は自分で食べその魚の味を確かめて来ました。
魚によっては、塩焼きよりも煮付や揚げ物に向く魚も有りますが、
まずは塩焼きでその魚の味を知っていただきたいと思っております。
この機会に魚の美味しさを楽しんでいただきたいです。

<参考サイト>

●築地 魚河岸三代目 千秋 はなれ
http://www.3daime.jp/index.htm

●全国の旬のお魚
http://www.jf-net.ne.jp/jf-net/syun/zen_index.html

●築地魚河岸三代目 ウィキペディア(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org

●鯛 ウィキペディア(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org

<実施概要>

●『今月の焼き魚 4月 鯛(たい)』
〜築地で鯛セミナー&焼き魚を食べる〜

●日時:4月24日(土)12:00〜14:00
11:45 受付開始
12:00 鯛セミナー
12:20 食事開始
13:30 食事終了 何でも質問会
14:00 終了

●会場 築地 魚河岸三代目 千秋 はなれ
中央区築地4丁目7番5号 築地共栄会KYビル B1F
tel:03-3543-8700
http://www.3daime.jp/index.htm
築地共栄会KYビルの地図
http://www.tsukijikyoueikai.co.jp/map.html

●ゲスト:
小川 貢一氏 (同店 店主)

●会費:メンバー 8,000円 ビジター 10,000円
(セミナー代、料理代、記録費 他)
※飲み物は個人精算して下さい。

●募集人数:申込先着順 20名募集 (メンバー優先です)

●締切:4月17日(土)
(それ以前でも満員の際には締め切ることもあります。)
※満員の際、キャンセル待ちは可能です。