「日本人の信仰を考える」
〜聖護院門跡 宮崎泰年門主に聞く〜
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<ご報告>
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「日本人の信仰心を考える」、何とも大きな題ではありますが、聖護院門跡の宮城泰年先生から素人にも大変分かり易くご説明を頂きました。
日本人の古来からの自然崇拝信仰仏教との出会い、受け入れ、神棚と仏壇が仲良く共存していた時代、明治政府の神仏分離策による残念な事態修験道の何たるかのご説明そして、信仰を考えながら訪問する意味、、、
様々な視点で、また具体的な事例をご説明いただき、日本人の信仰、宗教心をお話し頂きました。室町時代に作られたという本物のホラ貝まで吹いて頂き、感激でした。
その後ご門主自ら聖護院門跡の中をご案内頂きました。普段知ることのできない場所を見せて頂き、お聞きする事の出来ない話を聞きながらの見学をさせて頂きましたが、門跡とはどういう事なのか、宮様とお寺の関係なども、その時代を知っておくとより一層興味深くなる事を感じ入りました。
「そうだ、京都に行こう」というコピーは素晴らしいですが、日本人というより、自分の信仰心を考えて、ちょっと歴史を知って訪問すると、また違った意味になると思います。
日本人は本当に広い心で持って各宗教と付き合っているのですから、そんな気持ちで、神様、仏様がいらっしゃる場所で手を合わせる時に、様々な事を拝んではどうかと、私などは思いました。
今後近畿にある「神仏霊場会」の寺社を訪問させて頂く際にも、今回のお話しは大変参考となりました。心して各神社、お寺さんを訪問したいと思います。
観光としての訪問ではなく、信仰を考える訪問としたいものです。どうぞ次回をお楽しみに。
宮城先生、本当に有難うございました。そしてどうぞ今後ともお教え下さい。
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<ご案内>
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「あなたの宗教は?」と聞かれ、「私は無宗教」と答える・・
日本人は大体そうだと言われていますが、無宗教なんてとんでもない、大変信心深い民族です。
なぜあんなに大勢の人が初詣に神社に行くのでしょうか?ご法事や葬儀は日本では仏式が多いですが、なんのためらいも無く僧侶の読経を聞き、焼香をし、故人の成仏を願う、ごく当たり前の光景です。
キリストの誕生日としてクリスマスを過ごす方は少ないかもしれませんが、海外でその街にある教会に入り、中の厳粛な雰囲気に圧倒され、敬虔に祈っていらっしゃる方の姿に感じる事も多いと思います。
我々の日常生活の中にも、宗教的なものが沢山入っています。まさしく今は彼岸であり、秋祭りの時期ですが、彼岸法要、先祖の墓参りする方も多いと思いますし、祭りは大体が氏神の氏子主体で神輿を担いています。
それぞれ単なるイベントだと言ってはいますが、神社やお寺の境内、教会の空気に触れた時に感じるあの気持ち、それが嫌だったら何回も行きはしないはずです。
昔から日本では神様と仏様が仲良く共存してきました。、神棚と仏壇がある家というのは多いはずですし、山や海、木や岩にもしめ縄が、、、八百万の神という、日本人は「多宗教民族」と言っても良いと思います。
私は宗教に関して素人ですし、何かを勧める気はありませんが、歌舞伎や文楽を観ると、昔の方は本当に信心深かったと感じます。我々日本人には神社仏閣を信仰する遺伝子が入っています。
会員の船田さんから「神仏霊場会」という存在を聞きました。「観光としての寺社訪問」ではなく「信仰としての訪問」、これをキーワードとして、様々な活動を開始されています。
今回のギリークラブはこの神仏霊場会という150の寺社の内、ご縁が出来た所にお邪魔して、普段は聞けない事を聞き、「日本人の信仰」を考えようとするものです。
プロローグとして、聖護院門跡門主の宮城泰年先生にお話しを伺います。神仏霊場会教学委員長であり、聖護院門跡門主である宮城先生に、「神仏和合とは何か、どういう気持ちで寺社仏閣を訪問すれば良いか」などのお話しを伺います。
ちょっと前になりますが、宮城先生にお話しをさせて頂きましたが、この会の主旨をご理解頂き、快く協力して頂けました。元新聞記者の宮城先生のお話、聖護院門跡訪問は大変なチャンスですし、仏教、神道、何でも質問ができる交流会です。
これから日本の宗教界の素晴らしい方に出会う会が始まりますが、毎回「日本人の信仰心」、我々の知らない事を教えて頂く、期待に胸を震わせながら、企画を作っております。
自らの人生をより潤いのあるものとすると同時に、次世代に向けて日本人の心を継承する場としたいと思います。
宮城先生の話を聞いたら、神仏霊場会参加の150の寺社仏閣、ご縁が出来た所から訪問、お話しと交流会を企画していきますが、一番目は「伊勢神宮」さんを予定しています。
伊勢神宮訪問の会の案内の際に詳しく書きますが、先日、修学旅行以来の伊勢神宮参拝をしてきました。本当に凄い経験をして頂こうと思って準備します。
単なるお伊勢参り、観光ではありません。日本人、ひいては自分の信仰心を考えましょう。
この会で神道や仏教を勧めるつもりもありませんし、キリスト教やイスラム教、いわゆる新興宗教をも否定するのではなく、「信仰の自由」を基本として、他の宗教信者の方へも門戸を開き、ご自身で参加を決めて頂ければと存じます。
日本人は無宗教ではありません。多くの神や仏を受け入れる懐の深い「多宗教民族」なのです。そんな事を学ぶ旅を始めましょう。
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<参考サイト>
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●聖護院 門跡
http://www.shogoin.or.jp/
●神仏霊場会
http://shinbutsureijou.net/
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<宮城泰年氏 プロフィール>
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宮城 泰年(みやぎ たいねん)
本山修験宗門主、龍谷大学客員教授。
1931年、京都市左京区聖護院内の積善院に生まれる。
龍谷大学文学部国文学科を卒業後、新聞社に勤務。
ポル・ポト政権下のカンボジアなどを取材し、アジアの仏教者と親交を深める。
その後、本山修験宗聖護院に奉職。庶務部長、宗務総長、聖護院門跡執事長などを歴任し、2007年、門主に就任。新聞記者時代の経験を活かし、宗教者の平和活動に取り組む。京都仏教会常務理事、京都府・京都市仏教会事務局長、日本宗教者平和協議会役員などを歴任。
龍谷大学短期大学部仏教学科で教鞭をとる。
著書:『修験道修行大系』(国書刊行会)
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<実施概要>
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●「日本人の信仰を考える」
〜聖護院門跡 宮崎泰年門主に聞く〜
●日時:10月15日(金)13:00〜16:00
12:45 受付開始
13:00 日本人の信仰心、神仏習合とは
14:30 聖護院門跡見学
15:00 神仏何でも質問&交流会
16:00 終了
●会場:聖護院門跡
京都市左京区聖護院中町15
Tel: 075-771-1880
http://www.shogoin.or.jp/
●ゲスト:
宮城 泰年氏(本山修験宗 管長 聖護院 門跡門主)
●会費:正会員 3,000円 ビジター5,000円
●参加人数:申込先着順 20名限定 (正会員優先です)
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